パリを飲み込む胃袋、色彩を運ぶカゴ ☆二子玉川店 新作ご紹介【THE JACKSONS(ザ・ジャクソンズ)】

THE JACKSONS(ザ・ジャクソンズ)はジュートバッグを中心とした、バングラディッシュの女性の自立や支援を目的としたブランド。現地の女性たちによってマクラメ編みのテクニックで全てハンドメイドで製作されているバッグには、フランス語やイタリア語のスイーツなど楽し気な単語がカラフルなジュートで編まれています。 今回はエミール・ゾラの『パリの胃袋』の作品をご紹介します。

« C'était comme une débauche de couleurs... »
(それは色彩の放蕩のようだった……)
​「ゾラが綴ったこの『色彩の放蕩』という言葉。それは、The Jacksonsのバッグに躍る、遊び心溢れるメッセージや色使いとどこか共鳴します。みずみずしいレモンの仄かな香りが漂いそうなミニバッグですね。

​「エミール・ゾラは『パリの胃袋』の中で、中央市場に積み上げられた野菜の山を『色彩の放蕩』と呼びました。朝露に濡れたキャベツの緑、燃えるような人参の赤……。その暴力的なまでの生命力が、街を飲み込んでいく様子を事細かく描いています。今回ご紹介するバッグの世界もパリのマルシェをが目に見えるようなカラーリングが揃いました。

The Jacksonsのジュートバッグを眺めていると、そのゾラ的な熱量を思い出させてくれます。
​バゲットを放り込み、獲れたての果実を詰め込む。
何でも飲み込み、それでも軽やかに肩に掛かるこのバッグは、現代に生きる私たちが日々を戦い抜くための『胃袋』のようだと感じませんか?

バングラデシュの職人が一点一点編み上げたジュートの質感は、19世紀のパリを支えたカゴ編み細工のような、素朴で力強い手触りを持っています。

朝のパリの市場をマルチーズと巡るのも素敵な1日の予感がしますね!

​「ゾラの物語では、飽食に耽る『太った者』たちが、理想に飢えた『痩せた者』を密かに平らげてしまいます。
​このバッグのメッセージの『AMOUR』や『MERCI』といった何気ないフランス語の挨拶言葉や愛を語るメッセージは日々の暮らしを感じさせることばです。
それは、単なるバッグのデザイン以上に現実という巨大な胃袋に飲み込まれないための、私たちのささやかな抵抗(お守り)のような気がします。
ぜひこの夏はこのバッグを身近な存在にしてみてはいかがでしょうか。


【二子玉川ブログ執筆】 戒田 格(かいだ いたる) 横浜在住。学習院大学大学院フランス文学博士前期修了。専門は19世紀に活躍した詩人のロートレアモンです。一見、ファッションとは対極にあるような文学の世界ですが、そこにある『強い意志』や『美への執着』は、私が店頭でご紹介する一点一点の商品にも通じていると現場で日々感じています。 休日はフランス15世紀の発祥のマルセイユ版のタロット占いと研究をしています。 (二子玉川店6年目)