うさぎ物語☆二子玉川店 新作紹介【GEM KINGDOM(ジェム・キングダム)】

今回は詩人のフランシス・ジャム(Francis Jammes)(1890年代〜1930年代)のご紹介です。GEM KINGDOM(ジェム・キングダム)にはしばしばキリスト教をベースとしたモチーフのアクセサリーが登場します。うさぎとキリスト教は密接な関係が結ばれています。彼の作品の中の『うさぎの物語』のご紹介です。

「うさぎの物語」はピレネーの豊穣な自然の中で生きる動物たちの生と死、そしてその後の魂の救済を描いた叙情的な散文作品です。

この作品は象徴としての「生きる歓喜」と死の隣り合わせを主題に置いています。

​主人公の野うさぎは、常にハンターや猟犬という死の脅威に晒されながらも、野山の草木や風の匂いを感じ取ってたくましく生き抜きます。生の儚さと、今この瞬間を生きる喜び(田園詩的生命観)が対比して描かれます。

「動物たちの天国」と神の救済(動物の尊厳)
​人間中心の伝統的な神学観(「人間のみが天国に入る権利を持つ」とすること)を退け、虐げられ命を落とした動物たちにも等しく神の愛と救済が届くという独自の救済論を展開していきます。

​永遠の平和と調和
​天国においては、現世における「捕食者と獲物(犬とうさぎ)」や「搾取する者と害される者(人間と家畜)」といった対立構造が解消され、すべての生命が対等かつ穏やかに共存する理想郷が立ち現れます。

人間中心主義・近代文明への批判
​重労働や娯楽のために動物を酷使・殺傷する人間のエゴイズムを静かに描き出し、「天国には人間が一人もいなかった」という結びに象徴されるように、人間の独善性と搾取に対する批評性を彼は提示しています。

白蝶貝に刻まれた十字架とハートはそのようなメッセージも感じませんか?


【二子玉川ブログ執筆】 戒田 格(かいだ いたる) 横浜在住。学習院大学大学院フランス文学博士前期修了。専門は19世紀に活躍した詩人のロートレアモンです。一見、ファッションとは対極にあるような文学の世界ですが、そこにある『強い意志』や『美への執着』は、私が店頭でご紹介する一点一点の商品にも通じていると現場で日々感じています。 休日はフランス15世紀の発祥のマルセイユ版のタロット占いと研究をしています。 (二子玉川店6年目)