ウィーン発の老舗帽子ブランド、MUHLBAUER(ミュールバウアー)。
新しさを探求し続ける創作の姿勢、街とともに育まれた感性、そしてH.P.FRANCE 40周年に寄せた特別な想いを、4代目デザイナーのクラウス・ミュールバウアーが語る。
創業当時から100年以上受け継がれている帽子の木型。
作品とインスピレーションについて
―クリエイションにおいて、最も大切にしている感情や姿勢は?
大切にしているのは「オープンであること」と「好奇心」です。
無数のプロダクトが存在する中で、私たちが帽子の世界に“まだ新しい何か”を生み出せるのか。そこに挑み続けています。新しいものを生み出せないと、しっくりこないのです。でも幸いなことに、ほとんど毎回、その答えを見つけることができています。
―あなたにとって欠かせない色や素材、フォルムはありますか?
帽子づくりでは、布、フェルト、ストロー、リアルまたはウォーヴンファー、ラッカー、レザーなど、非常に多くの素材を扱います。その中でも特に“帽子ならでは”といえるのがフェルトとストローです。
色に関してはかなり自由で、私たち自身の好みを大切にしています。なかでも頻繁に登場する色が「オリーブ」。多くの人にとって肌なじみがよく、とても魅力的な色だと感じています。
大切にしているのは「オープンであること」と「好奇心」です。
無数のプロダクトが存在する中で、私たちが帽子の世界に“まだ新しい何か”を生み出せるのか。そこに挑み続けています。新しいものを生み出せないと、しっくりこないのです。でも幸いなことに、ほとんど毎回、その答えを見つけることができています。
―あなたにとって欠かせない色や素材、フォルムはありますか?
帽子づくりでは、布、フェルト、ストロー、リアルまたはウォーヴンファー、ラッカー、レザーなど、非常に多くの素材を扱います。その中でも特に“帽子ならでは”といえるのがフェルトとストローです。
色に関してはかなり自由で、私たち自身の好みを大切にしています。なかでも頻繁に登場する色が「オリーブ」。多くの人にとって肌なじみがよく、とても魅力的な色だと感じています。
紐状の麦わら(ストロー)を縫い合わせて制作する様子。
素材の色味に合わせて選ばれる内側の「スベリ」部分。
アトリエには色とりどりのリボンや糸が並ぶ。
―最近のクリエーションに影響を与えた出来事は?
世界の平和を願う気持ち――特に隣国ウクライナへの想いから、2026年春夏のテーマを“花”にしました。これは1960年代後半の平和運動を象徴する「フラワーパワー」へのオマージュでもあります。
―ブランドを通して伝えたいストーリーや価値は?
どれだけシーズンを重ねても、新しい帽子を生み出す情熱が尽きることはない、ということを示したい。そして、小さな中央ヨーロッパの会社でも、世界から認められる帽子をつくり続けられること、そのすべてを環境に配慮した“ローカル生産”と“フェアな労働環境”のもとで実現できることを伝えたいと思っています。
世界の平和を願う気持ち――特に隣国ウクライナへの想いから、2026年春夏のテーマを“花”にしました。これは1960年代後半の平和運動を象徴する「フラワーパワー」へのオマージュでもあります。
―ブランドを通して伝えたいストーリーや価値は?
どれだけシーズンを重ねても、新しい帽子を生み出す情熱が尽きることはない、ということを示したい。そして、小さな中央ヨーロッパの会社でも、世界から認められる帽子をつくり続けられること、そのすべてを環境に配慮した“ローカル生産”と“フェアな労働環境”のもとで実現できることを伝えたいと思っています。
木型にはそれぞれ型名が付けられ、現在も商品名となっている。
濡らしたフェルトをスチームベルに当て、帽体を柔らかくする工程。
スチームから取り出したフェルトを型に被せ、紐で縛る工程。
さらに工具を使って固定。
専用のオーブンに入れて水蒸気を飛ばし、型通りに形成する。
暮らしと街について
―あなたのパーソナリティや創造性がもっとも発揮される場所はどこですか?
一番集中できるのは、ウィーンのシュヴェーデンプラッツにある私たちの工房です。長年慣れ親しんでいる場所だからでしょう。ただ、インスピレーション自体は他の場所でも突然やってきます。
―創作を支えてくれる道具や場所は?
私たちのクリエイションは、デザインチームのノラ、セルマ、そして私の3人で多くの対話を重ねながら進みます。道具としては、いつでも手に取れる紙と鉛筆――思いついた瞬間にメモできることが何より大切です。
一番集中できるのは、ウィーンのシュヴェーデンプラッツにある私たちの工房です。長年慣れ親しんでいる場所だからでしょう。ただ、インスピレーション自体は他の場所でも突然やってきます。
―創作を支えてくれる道具や場所は?
私たちのクリエイションは、デザインチームのノラ、セルマ、そして私の3人で多くの対話を重ねながら進みます。道具としては、いつでも手に取れる紙と鉛筆――思いついた瞬間にメモできることが何より大切です。
ウィーンにあるMUHLBAUERのアトリエ。
―街の雰囲気や人、風景が作品に与える影響は?
環境や地理的条件は、確実に私たちのものづくりに影響を与えています。ただ、それが何かと説明するのは難しいですね。例えば、もし私たちが熱帯に住んでいたら、きっと全く違うデザインが生まれているはず。
ウィーンは働くには素晴らしい街です。都市的で国際的で、アートや文化にあふれ、インフラも整っていて、創作に集中するための“静けさ”もある――そのバランスが理想的です。
―街の中で好きな場所は?
郊外に広がるウィーンの森が大好きです。また、体力づくりのために週3回走るドナウ運河も気に入っています。
環境や地理的条件は、確実に私たちのものづくりに影響を与えています。ただ、それが何かと説明するのは難しいですね。例えば、もし私たちが熱帯に住んでいたら、きっと全く違うデザインが生まれているはず。
ウィーンは働くには素晴らしい街です。都市的で国際的で、アートや文化にあふれ、インフラも整っていて、創作に集中するための“静けさ”もある――そのバランスが理想的です。
―街の中で好きな場所は?
郊外に広がるウィーンの森が大好きです。また、体力づくりのために週3回走るドナウ運河も気に入っています。
デザイナー クラウス、ウィーン市内にて。
H.P.FRANCEの40周年に寄せて
―40周年企画に制作した特別アイテムには、どのような想いを込めましたか?
H.P.FRANCEと、そのお客様がどんなアイテムを愛してくださっているのか。それをあらためて考えながらデザインしました。
H.P.FRANCEと、そのお客様がどんなアイテムを愛してくださっているのか。それをあらためて考えながらデザインしました。
40周年のテーマ“H.P.LOVE”をテーマに制作された、限定コレクション。
―H.P.FRANCEとの関係で忘れられない出来事は?
東京で開催していただいた、ミュールバウアーの120周年記念イベントです。あの日のことは一生忘れないでしょう。また、今日のビジネス環境において、20年以上途切れることなく続いているパートナーシップは本当に稀有な存在。深く感謝していますし、とても誇りに思っています。
―最後に、H.P.FRANCEとあなたのファンであるお客様へメッセージをお願いします。
40周年おめでとうございます。そして、長きにわたる信頼と素晴らしいコラボレーションに心から感謝しています。どうぞ素敵なアニバーサリーをお迎えください。
東京で開催していただいた、ミュールバウアーの120周年記念イベントです。あの日のことは一生忘れないでしょう。また、今日のビジネス環境において、20年以上途切れることなく続いているパートナーシップは本当に稀有な存在。深く感謝していますし、とても誇りに思っています。
―最後に、H.P.FRANCEとあなたのファンであるお客様へメッセージをお願いします。
40周年おめでとうございます。そして、長きにわたる信頼と素晴らしいコラボレーションに心から感謝しています。どうぞ素敵なアニバーサリーをお迎えください。