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    The Magpie & The Wardrobe 後編 | アートとアンティークに囲まれた暮らし

    2026.02.17

    The Magpie & The Wardrobe(ザ・マグパイ・アンド・ザ・ワードローブ)のデザイナー、サム・マックニーのインタビュー後編をお届け。
    ロンドン・テムズ川の南岸、バス通りの喧騒を離れ、ひっそりした小道に立ち並ぶチャーミングなヴィクトリアンハウスのひとつが、サムのスタジオでもある自宅。歴史と物語を宿したインテリアでレイアウトされた空間には、アンティークとアート、家族の想い出が自然に溶け合い、心地よく暮らすためのヒントが詰まっている。

    【2026.2.3公開】サム・マックニー インタビュー前編「アンティークが教えてくれる、完璧じゃない心地よさ」はこちら




    自宅というミュージアム、暮らしと創作

    ―ご自宅にデコレーションされたオブジェたちは、どこで集めたものですか?
    私とパートナーのスティーブンそれぞれが、互いの家族から受け継いだもの、アンティークマーケットでセレクトしたもの、旅行先で購入したもの、そして、私たち二人の作品に加えて、娘たち、友人によるアートワークなどなど、本当に様々です。

    ―ロンドンでよく訪れるアンティークマーケットがあれば教えてください。
    ロンドン西部で毎月開催されている「チズウィック・カーブーツセール」がお気に入りで、素敵なテキスタイルをよく見つけています。あとは毎週金曜日、ポートベローマーケットに隣接する、ノッティング・ヒル地区の「ゴルボーン・ロード・マーケット」にも良いものがありますね。

    至る所にアンティークのアイテムが置かれたキッチン。

    キッチンの小さな暖炉。壁のプレートはナタリー・レテのハンドペイントや、アンティークマーケットで買ったものなど。

    キャベツに蛇のハンドルが付いた、ヴィクトリア時代のティーカップ。

    1920年代のいちごジャムの缶詰。

    キッチンの小さな暖炉の上には自作のフェアリーが。

    異なる好みが響き合う、家族の記憶が重なる空間

    ―ご自宅に集められたものに共通するエッセンスとは?
    それぞれのパーツに物語があります。私もスティーブンもチェルシー・アーツ・クラブのメンバーで、ちょっと風変わりで面白いものを集めるのが好き。好きなもので溢れているから、選び抜いてキュレートするのが楽しいんです。美術館みたいにね。
    共通点があるとすれば、色の組み合わせや、古いものと新しいものをミックスする感覚でしょうか。私は、たとえばISSEY MIYAKEの服にアンティークバッグを合わせるようなスタイルが好きなんです。二人とも、こんな風に好きなものに囲まれた暮らしができるのは、本当に幸運なことだと思っています。

    廊下に設置されたキャビネットには、沢山のミニチュアオブジェが赤、ピンク、オレンジ、ブルー、グリーンなど色別にディスプレイされている。このうちの何点かは、彼女の書籍の中にも登場する。

    中央の水色の車は、サムが最初に買った懐かしい車のミニチュア。チズウィック・カーブーツセールで見つけたもの。

    サム自身が手がけたアートワークで、ビクトリア時代の小さな箱の中に物語を閉じ込めた。枯れた花は光と影の中で再び息づき、その二面性に希望を表現。

    廊下の壁にはファミリーポートレートが沢山飾られている。消防士時代のスティーブンやサムの写真、アーティストの作品など。

    スティーブンが消防士時代に使っていた制帽のコレクション。30年間のキャリアを物語る。

    ―リビングルームのインテリアで、こだわっているポイントを教えてください
    リビングは、自宅の中で最もアンティークであふれた空間です。一つひとつに物語があり、ただ「美しいから」ではなく、時間や記憶を蘇らせるもので満たされています。
    暖炉の上には、1810年代のフィッシャーウーマンのアンティークオブジェを飾っています。私は海の近くで育ったので、海にまつわるモチーフには特別な親しみがあります。壁に掛けているミラーはヴェニスのアンティークで、ディーラー時代に私自身が買い取ったもの。完璧ではない、その歪みこそが美しいと思っています。

    シャンデリアは、ヴィクトリア時代の本物の鳥の剥製を使って私が制作したもの。ホワイトメタルのフレームを軸に、中央にはキャンドルスタンドを取り付け、全体のバランスをみながら枝や花々で表情を加え装飾していきました。アイデアは、“Dead Pretty!(死ぬほど可愛い!=最高に可愛い!)”という表現から。イギリスには古くから女性をBird(鳥)と呼ぶスラングもあるんです。死んでしまった可愛い小鳥にネックレスを纏わせて、フェミニンに美しく蘇らせました。

    サムのお気に入りの鳥。ネックレスも彼女が着用させたもの。

    グリーンのガラス製ボールは、悪いスピリットから守ってくれる「魔女のボール」と呼ばれる、ヨーロッパの伝統。

    右の逆三角形のオブジェは、冷戦時代に興味を持っているスティーブンが購入した、戦闘機の脱出シート。左に見える医療用スタンドライトも彼のセレクト。上下に稼働するので、サムが作業に使用することも。

    二枚並んだ女性の肖像画は、スティーブンのお祖母様(左)とサムのお祖母様のもの(右)。下段にはサムのお父様が飼っていた犬の絵を。

    壁面の至る所には、二人が家族から受け継いだアートが。スティーブンのお父様は著名なアーティストで、作品はテートギャラリーにも所蔵されているそう。

    サムの書籍にも登場する、ヴィクトリア時代のアンティークドールハウス。

    一つ一つの部屋の小さなピースを、サムがそれぞれアンティークマーケット等で見つけては付け足してアレンジしていった。

    ドライフラワーは、剣山に刺してデコレーション。

    ―アーティスト同士のカップルとして、異なるテイストの作品を組み合わせる秘訣はありますか?
    スティーブンはインダストリアルなテイストが好きで、彼が30年間ロンドンの消防署に勤めていた背景もあり、消防士に関するオブジェも多いです。一方で、私はアンティークが好き。好みはまったく違いますが、その違いこそが楽しい。
    どちらか一方のテイストだけで揃えてしまうと、どうしても“やりすぎ”になってしまう。異なる感性を組み合わせることで、空間に余白やバランスが生まれます。お互いの好きなものを尊重し合いながらキュレートしていくことで、自然で心地よい空間になるのだと思います。

    2階に続く階段の壁一面にも、家族にまつわる沢山のポートレートやアートを展示。

    吹き抜けの天井には、コロナ禍のロックダウン時期に、スティーブンが牛乳瓶などから作ったミリタリーオブジェが。

    コーンウォールにて、友人アーティストに、ビクトリア時代のカメラで撮ってもらったサムとスティーブンの写真。撮影自体は2023年。

    サムが赤ん坊の時に最初に履いた靴を、彼女のお母様がシルバーメッキさせてオブジェに。

    金魚の壁紙がアクセントになったバスルーム。壁紙は以前サムがマーケットで見つけて、出番が来るまでずっと保管していたもの。

    - Brand Profile -
    The Magpie & The Wardrobe(ザ・マグパイ・アンド・ザ・ワードローブ)

    ロンドンでフリーのアンティークバイヤーとして活躍していたSam McKechnie(サム・マック二ー)。2002年に「よりパーソナルなものを作りたい」とアーティスト活動を始めてすぐに、ロンドンのバイヤーの目に留まり、本格的にブランドをスタート。サム自ら集めたヴィンテージのチャームやファブリックから生み出される、ユニークでどこか懐かしいアイテム達は、スウィートでロマンチックな世界観で溢れている。





    2026年2月20日(金)新作コレクション発売!

    インタビューを通して触れた、デザイナー サム・マックニーのフィロソフィーが凝縮された、The Magpie & The Wardrobeの新作コレクションが届きます。今回は、新作である「Love」の刺繍が目を引くパフカチューシャや、ヴィンテージパーツやビーズを贅沢に繋いだネックレスなど、日常に幸福な物語を添えてくれるアイテムが揃います。

    ■取り扱い店舗
    H.P.FRANCE 札幌店(大丸札幌店 3F)
    goldie H.P.FRANCE 二子玉川店(玉川高島屋S・C 南館 1F)
    goldie H.P.FRANCE 新宿店(小田急百貨店 新宿店 1F)
    ※取り扱いアイテムは店舗によって異なります。在庫状況などは各店舗へ直接お問い合わせください。


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